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子どもに家事分担をさせてゆく、魔法のコミュニケーション方法

2024年9月8日

「家事はお母さんの仕事」という固定観念がまだ根強く残る日本の家庭。

子どもが小さいうちの子育て真っ最中の家庭では、家事分担でできることは限られています。

子どもができることも少ないし、やってもらう時には目を離せません。

毎日、限られた時間でてんてこ舞いの中、やらせてあげたい…が、自分でやったほうが早い!とつい思ってしいます。

しかし、子どもが大きくなってくるとそうではありません。家庭内で戦力になるほどできる家事も増えてくるはず。

そうなると家庭内で家事役割分担をしてほしいと考えているママも多いと思います。

ところが現実は。ママがてんてこ舞いでも、子どもたちは寝転がってスマホを見ている。

ああ、心当たりありませんか?

しかし、ママひとりが家事を一人で抱え込むのはなにか違うともやもやを感じませんか。

そのもやもやした気持ちを解消する手段のひとつとして、「アサーション」の考え方をとりいれてみてはいかがでしょうか?

アサーションの考え方を用いて家族と接して、結果的に家族全員が積極的に家事に参加する環境を作り出すことがを目指しましょう。

この記事では、母親が家族全員に家事を手伝ってもらうための具体的なコミュニケーション方法を紹介します。

最後まで読んでいただき、少しずつ日常に活かしていただけると幸いです!

アサーションとは

アサーションとは、自分も相手も大切にする自己表現のことです

自分の気持ち、考え、欲求、意見、感情をその場の状況や相手の様子に応じた適切な方法で伝えることです。

単なる「自分の言いたいことを主張する」ではなく、また、相手を思うように動かしたり「コントロールする」ためのテクニックでもありません。

家族に家事の分担をしてほしい母親がアサーション的に話すとすると、たとえば、こんな言い方があります。

(これまで、1人で家事をになってきた母親が、子どもたちに家事の分担をお願いする場面です。)

Describe(描写)
家の掃除はこれまで私一人でやってきたけれど、年も年だから一人で全部やるのはだんだん大変になってきててね

Express(表現)
毎日掃除をしていると、体力的に疲れるし、みんなも少し手伝ってくれたらすごく助かると思ってる

Specify(具体化)
例えば、今週末からは部分ごとに掃除の担当を決めて、みんなで分担してやるようにしたいのだけど、協力をお願いできる?

Consequence(結果)
そうすることで、私も一人で全部やらなくて済むし、家全体が今よりもっときれいに保てると思う。
みんなも居心地がよくなるし、友達も呼びやすくなると思うのだけどどうかな?

相手の反応が不良の場合『さらなる具体的な提案』
みんなの時間があう週末の夕飯後に30分ほど時間を取って、家事の分担について話し合おう
みんなで良い方法を見つけられると思うんだ

相手の反応が良好な場合『感謝の気持ちを表現し柔軟性を示す』
あなたたちが手伝ってくれる時はとても助かってる
いつもありがとう!
最初から完全な分担は厳しいかもだけど、少しずつ、できることからやってもらえるとほんとうに助かる

という感じです。

これらの例のように言葉を慎重の選び、相手の反応を見ながら会話をすることが重要です。

アサーティブの真髄は、相手も尊重しつつ自分の気持ちや要望を冷静に適切に表現することにあります。

一度の会話で全てが解決するわけではないので、継続的にアサーティブに会話をすることを心がけることが大切です。

人への自己表現3つのタイプ

アサーションでは、コミュニケーションのタイプを3つに分類しています。

これは相手や場所が違うとタイプが変わったりしますし、日によっても変わると思います。

大切なのは、自覚すること。

以下、自分がどういうときにどのタイプになりやすいかを考えながら読んでみてください。

非主張的(ノンアサーティブ)タイプ

非主張的タイプのコミュニケーションは、自分の意見や感情を表現せず、周囲の人に合わせてしまう傾向があります。

「I'm not OK、You are OK」です。

このタイプの人は、他者との対立を避けようとし、自分の意見や考えを後回しにしがちです。

例えば、友人と旅行の計画するとき、自分が行きたい旅行先を言うことができず相手の計画をそのまま受け入れてしまう、などがあります。

どうしてそうなる?

このスタイルをとる心理的要因としては、拒絶されることへの恐怖や、自分に価値がないと感じる自己評価の低さがあります。

また、他者からの承認を得たいという気持ちや争いを避けるたい気持ちが強いと考えられます。

相手とのパワー差を感じていたり、私さえ我慢すればという自己犠牲的な面もありそうです。

このような非主張的な行動が続くと、自己表現が抑制され、さらなる自己効力感の低下やストレスが増加するリスクが高まります。

結果として、ストレスや不満が蓄積し、人間関係や抑うつ傾向など精神的健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

ある日突然キレたり、感情的な爆発を起こす、などそれまで気づいてきた信頼も失うこともあるのがこのタイプかも。

攻撃的(アグレッシブ)タイプ

攻撃的なタイプのコミュニケーションは、自分の意見や感情を率直に表現するものの、押し付けるような態度をとったり相手の気持ちや欲求を考慮しないことが特徴です。

「I'm OK、You are not OK」です。

このタイプの人は、自分のニーズを優先し、他者の意見や感情を軽視し相手を思い通りにしたい傾向もあります。

例えば、職場で同僚のアイデアを最初から否定し、自分の意見や考えだけを押し通す、といったタイプです。

どうしてそうなる?

その背景には、真面目すぎる面や責任感の強さ、自分の価値を他者に証明しようとする強い欲求があることが多いです。

他者との競争心が強く相手より優位にたちたいという要求、主導権を持ちたいという気持ちが攻撃的な態度につながっていると考えられます。

実は不安や自分の弱さ、自信のなさを隠したいと考えていたり、幼児的な甘えが根底にあることもあるようです。

このスタイルは、一時的に自分のニーズを満たすかもしれませんが、他者との対立や摩擦が増え孤立します。

周囲からは、信頼を失い、協力的な環境が築けなくなるため、社会的成功や幸福感が損なわれるリスクが高まります。

アサーティブ(バランス)タイプ

アサーティブなタイプのコミュニケーションは、自分の意見や感情を率直に表現しながらも、他者の権利や感情に関心をむけ尊重するバランスの取れたスタイルです。

「I'm OK、You are OK」のタイプです。

そして、伝え方は「私はこんなことを考えている」「私は今〜な気持ち」「私はあなたに〜してほしい」「私は〜をやめてほしい」など、「私は」を主語にして話す「I messege」。

例えば、会議で自分の意見を明確に述べつつも、他の参加者の意見にも耳を傾け、相互理解を目指す姿勢を取るタイプです。

アサーティブなコミュニケーションができる背景には、たとえ家族であろうと相手は全く異なる個性を持った別々の人間であると認めています。

なので、自分を自己表現するだけでなく、相手の気持ちや考えを「聴く・受けとめる・理解する」という態度をとります。

どうしてそうなる?

同時に、適度な自信と謙虚さ、自己肯定感の高さをあわせもっているので、自分の弱さや弱点を認めてそれをさらけ出すこともできます。

また、たとえ相手の意見が違っても、自分のニーズを正当に表現することが他者に対する配慮や信頼を生み出すと理解しているため、冷静で協力的な態度を取ることができます。

このスタイルは、誠実でオープンな関係を築く助けとなり、長期的な信頼関係を育むことが可能です。

また、自分の感情やニーズを適切に表現できるため、ストレスの軽減や心理的な健康にも寄与します。

アサーティブな傾向が続くと、誠実で信頼に基づく人間関係を築きやすくなります。

結果として、アサーティブなコミュニケーションを身につけることは、仕事やプライベートでの成功を促進し、充実した人生を送る可能性が高まります。

重要な4つのポイント「DESC(デスク)法」

DESC法は、アサーティブなコミュニケーションの技法のひとつです。

アサーションの考えに沿って、自分の意見や主張を相手も自分同様に大切にしながら効果的に伝えるためのフレームワークです。

DESC法のステップ

Describe(描写)

主観や自分の考えを交えずに状況や事実を誰が見ても同様の判断するような客観的な説明をする。

が、これがけっこう難しい。

Express(表現)

自分の感情や意見を明確に建設的に伝える。I message(私は〜だと思う、私は〜感じる、など)を使用する。

場合によっては相手に共感する言葉かけをする。

Specify(具体化)

自分が相手にしてほしい行動や解決策を具体的に伝える。

Consequence(結果)

その行動が取られた場合や取られなかった場合にどうなるかを説明し、さらなる具体案を提示する。

DESC法のメリットとデメリット

DESC法のメリット

  • 相手との対立を最小限にする:攻撃的にならず、自分の意見を冷静かつ明確に伝えるため、相手が感情的な態度をとりにくく、対話がスムーズになります。相手を選ばずに自己表現ができるようになります。
  • 自己主張と共感のバランスが取れる:自分の感情やニーズをしっかりと伝えながら、相手の立場も尊重するため、関係性の維持や向上が期待できます。
  • 問題解決に向かいやすい:具体的な解決策や期待する行動を明確に示すため、双方向でが建設的なやりとりがをしやすくなります。

DESC法のデメリット

  • 時間と練習が必要:アサーションに慣れていないと不自然な会話になりがちです。また、相手がすでに感情的になっている場合は対話がうまくいかない場合があります。
  • 相手の受け取り方次第で効果が変わる:アサーティブな表現を誤解される場合があります。非主張型の人は相手の要求を汲み取りがちになったり、攻撃的な人は話し方によっては自分の主張ばかりしているという印象を相手に与えてしまうこともあります。
  • 過度に形式的に感じられる場合がある:構造化された話し方が、特に家族間では「形式ばった」感じを与え、違和感を感じさせることもあります。

私のアサーティブコミュニケーションはうまく伝わった?チェックしてみる

うまく伝わったと判断できる反応

  • 子どもが理解したサイン:子どもが話の内容を理解し、自分の行動に対して反応を示す場合(例えば、「わかった」「考えるね」といった返事をする)。
  • 冷静な対応:子どもが感情的にならず、冷静に話を聞いたり、質問をしてくるときは、アサーティブなコミュニケーションがうまく機能している証拠です。
  • 建設的な行動の変化、もしくは建設的な反対意見が出る:相手が提案された具体的な行動を実行しようとする意欲を見せる、逆に建設的に反対意見が出た時などは、アサーティブな表現が効果的に伝わっていると言えます。

うまくいっていない可能性がある反応

  • 感情的な反発:子どもが話を聞かずに感情的に反発したり、無視する、無関心を装ったりする場合は、メッセージがうまく伝わっていない可能性があります。
  • 誤解や混乱:子どもが話の内容を誤解する反応を示したり、首をかしげるしぐさをしている場合は、DESC法の表現が複雑すぎたり、伝わっていないことがあります。
  • 無関心や無反応:子どもが無関心な態度をとったり、全く反応しない場合も、自分の表現が伝わっていないサインと捉えて良さそう。

    伝わっていないと感じた時に…改善策は?

    まず、すぐに自分の意図が伝わり相手が行動することはない、と考えてちょうどいい。

    長年かけて積み上げたコミュニケーションのやり方は、なかなか自分で崩せないし相手にもすぐに受け入れてもらえると限りません。

    まず、最初のステップとして自分の気持ちをしっかりと意識して言語化できることが大前提です。

    ここが苦手なひとも多いのではないでしょうか?

    そのうえで、事前の準備や練習も必要になってきます。

    アサーティブコミュニケーションの練習なんてどうすればいいのか、と迷った時、練習できるアプリもあるのでぜひ参考にしてください。

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    AIによる気軽な悩み相談です。心理学の専門家が監修しているのでエビデンスがしっかりしてます。

    そのうえで、毎日コツコツと実践します。

    その時に、以下を意識してトライアンドエラーの精神で日々、スキルの貯金をしてみてください。

    • 子どもの年齢や理解力に合わせて言葉を選び、短く簡潔でわかりやすい表現を心がけること。
    • 子どもが感情的になった場合、一度対話を中断して、落ち着いてから再開することが有効です。
    • 子どもが反応を示した際は、その感情や意見に対しても丁寧にアサーティブに対応することで、信頼関係が強まります。
    • 時間をかけてアサーティブなコミュニケーションで新たな信頼と関係を築くという意識でいることが大切です。

    それでは「まとめ」いきましょう

    アサーティブコミュニケーションは、どのような関係の相手にも自分の意思を建設的に伝えることができるコミュニケーション方法です。

    このコミュニケーションを続けることは、将来、どんな人とも良好な人間関係を築くスキルのための自己投資です。

    相手は自分と違って当たり前、なので自分自身の気持ちを大切にするのと同様に相手も大切に思うことを前提としたコミュニケーション方法であるためです。

    自分をないがしろにしない、相手も大切にされて心地良い。

    単なる自己表現で終わらず、相手との信頼貯金も貯めて行ける。

    そんなコミュニケーションが自然に取れるようになると子どもや家族との関係、ひいては職場の人間関係も少しずつ楽になりますね。

    記事が参考になれば幸いです!

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