「月収20万で、子ども2人を私立高校と私立大学に?そんなの無理やろ」
そう思ってた時期が、私にもありました。
離婚してすぐの頃、子どもたちはまだ小学生でした。毎月の家計をエクセルでまとめながら、欄外に「大学進学:??」と書いて、そのまま保存するのをやめてしまったことを覚えています。
……でも結果として、長女も長男も、2人とも私立の高校と大学に進学しました。
月収20万(手取り)のシングルマザーが、どうやってそれを実現したのか。今日は全部、正直に書きます。
はじめに
「うちは私立無理」と言い続けていた私
離婚の頃、私の手取り収入といえば、最初のうちは月14万円を少し下回るくらいでした。そこから家賃・食費・光熱費・子どもの習い事・交通費を引いていくと、月末には数千円しか残らない月はまだマシな方。毎月の給与が振り込まれてもまだマイナスの数字のままであることがほとんどでした。
稼いだお金の95%以上は、生活費と子どもたちの教育費に消えていきました。自分のための"浪費"は、ほぼゼロ。カフェに入ることはもちろん、衣服は学生の頃に買ったものを使い続けるか古着一択。化粧はもともとほとんどしなかったので購入なし。髪は切らなくて良いようにロングにして…などなど。1円単位でおサイフの中を把握して、常に計算していた時期でもあります。
そんな状況で「私立の学校へ通わす、しかも2人分」なんて、絶対に夢物語やと思ってたんです。
事実、少しずつ受験に近づく子どもたちへも、わざわざ資料を作成して、ふたりにプレゼンをしてまで「うちは私立は無理」と宣言していたほどです。
でも、年月を経るごとに一つだけ変えたことがありました。
「どうせ無理」で思考を止めるのを、やめたんです。
私がやった3つのこと
① 奨学金を「仕組み」として使い倒す
子どもたちとは早い段階からお金の話をしていました。
「お母さんがどこまで出せるか」「周囲の助けてくれる人たちのこと」「国や市の制度」を一緒に考えるようにしてきました。
現状の支出と収入を洗いざらい書き出し、それを子どもたちに見せながら説明もしました。
そこでやはり、教育資金として真っ先に考えたのは給付型奨学金です。返さなくていいお金です。
日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金は、ひとり親家庭の所得条件を満たせば対象になります。私立大学でも支給対象になりますし、授業料の免除・減額制度と組み合わせると、かなりの金額が補填されます。
また、2025年度からは高等教育の修学支援新制度の対象が広がり、ひとり親家庭でも活用しやすくなっています。最新情報は[文部科学省の公式ページ]で確認してみてください。年度によって条件が変わることがあるので、公式情報が一番確実です。
さらに、各都道府県や自治体の独自奨学金制度も見逃せません。地域によっては、返済不要の奨学金が複数あったりする。[日本学生支援機構(JASSO)]のサイトでは、地域ごとの奨学金情報も探せます。
大学が決まれば、その大学自体に奨学金制度があります。
JASSOのものと比べながら、また、併用できるものがないかにらめっこです。
私の場合、貸与奨学金は考えませんでした。自分自身の時もそうでしたが、社会人には足かせになる事が多いからです。
お金の話を早い時期から子どもとオープンにしたこと、今でもよかったと思っています。
ただ……後悔があるとすれば、もっと早く、もっと具体的に、お金の知識まで伝えておけばよかった、ということ。「お金がどう動くか」「株ってなんやねん」みたいな話を、もう少し早いうちからできてたらよかったなと。本人がその気にならないと響かないのはわかってるんですけどね(笑)。
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② 固定費を徹底的に見直した
収入を上げることだけに集中するんじゃなくて、出ていくお金を減らすことも同時にやりました。
保険はシングルになった時点で必要かどうかを精査しました。ひとり親になると必要な保障の中身が変わるので、見直しは必須やと思います。
結論、私は保険には入りませんでした。もちろん、住宅ローンを組んだり、車を所有していたので火災保険や車の保険には入りました。入らなかったのは、自分自身に対する保険です。病気や入院はもちろんのこと、死亡保険すら入りませんでした。
なぜか?
共同養育をしていたためです。
私が万が一亡くなっても、子どもたちは父親のところに住むことができる。購入した住宅もローンは完済され、自宅はいくらかで売れる。それで子どもの教育資金は一部でもまかなえるはず——そう考えたためです。
他には、通信費も格安SIMに変えて、月に数千円単位で削減。電気や水道はそこまで変わらなかったけれど、習い事(子どもと話し合って、本当に続けたいものだけに絞った)も必要と感じるものにしました。
「削る」作業は地味で、正直しんどい。でも月に1万円削れたら、年間12万円です。子どもの学費に換算したら、バカにならない数字。
コスパ思考は、もともと強い方ではありましたが、シングルマザー生活のなかでより精錬されました。住まいの選択からお金の使い方まで、「これは本当に必要か?」「本当に満足のいく出費になるか?」と常に問い直す習慣が染みついている。それが、長期的には効いたんじゃないかなと思います。
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③ 副業で収入の柱をもう一本つくることを常に意識していた
グラフィックデザイナーという職業を活かして、本業の傍らでもデザインの仕事ができないかと常に模索しながら働きつづけました。
副業は最初から大きく稼ごうと思わなくていいと思っています。月に2〜3万でも、半年・1年続ければまとまった金額になる。シングルの場合は「万が一のとき、稼ぎが止まらない別の窓口」があるだけで、精神的な安心感がまったく違うと考えていました。
転職もひとつの選択肢です。私は職種は変えませんでしたが、条件が合わなければ職場を変える、という選択肢を常に持っていました。
結論、様々な現場や業種を経験したことで、引き出しの多いグラフィックデザイナーになれたと思っています。「この技術さえあれば仕事には食いっぱぐれない」——そんな気持ちが心の安定にもつながっていました。
収入の柱を増やすことが、シングルの最大の安心になります。もし今の収入に不安がある方は、転職エージェントへの相談を使ってみてもいいと思います。一人で抱え込まずに、プロに話を聞いてもらうだけで整理されることがあるんです。
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「お金がない」じゃなくて「お金の使い方を変えた」
10年以上振り返ってみると、私がやったのは「すごいこと」じゃなかったと思っています。
特別な才能も、多くの援助もなかった。あったのは「この子たちに選択肢を渡したい」という気持ちだけ。
でも、その気持ちがあると、調べる力が変わるんです。制度を調べるし、副業のやり方を調べるし、お金の使い方を変えようとする。
稼ぎの95%が生活費と教育費だったあのころ。じわじわと状況は変わりました。気がついたら、子どもたちが「行きたいところに行けた」状況になっていた。
長女は自然と自分の道を歩き始め、少し学校嫌いであった長男は、文句をいいながらもサボることなく大学に通っています。母親の懐事情を気にすることなく、のびのびと。…なんとありがたいことか…。
そして今、私は大好きなバンドのライブのために地方遠征できるくらいになりました(笑)。一人でホテルに泊まり、気になる場所に行き、神社に参拝にゆき、展覧会に立ち寄って帰る。それが「自分のお金」で楽しめる時間になった。
0よりは遥かにマシ、という感覚で積み上げてきた小さな一歩が、気づいたらここまできていたんです。
まとめ
改めて、公式情報をまとめます。
高等教育の修学支援新制度(授業料免除+給付型奨学金)
→ [文部科学省 公式ページ]
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度一覧*
→ [JASSO 公式ページ]
こども家庭庁のひとり親支援情報
→ [こども家庭庁 公式ページ]
お金の不安があっても、私立進学を子どもたちに諦めないでほしいのです。制度は確実に整ってきています。まず調べるだけでいい。調べた情報が、あなたの選択肢を広げます。
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それでも「しんどかった」と思う瞬間は確かにありました
正直に言うと……。
子どもが進学を決めたとき、「本当によかった」という喜びと、「お金、足りるかな」という不安が、同時にじわじわと押し寄せてきました。
喜びと不安が同時にある、あの感覚。シングルマザーで子育てをしている方なら、きっとわかってもらえると思うんです。
誰かに「よかったね」と言ってもらえる嬉しさと、「全部ひとりで段取りしなきゃ」というプレッシャーが、一緒にあるんもんやな〜、と。
そんなとき、「使える制度は全部使う。支援をしてもらえるんなら有り難し、と受け取る。なに恥ずかしいことあるんや?」と割り切れたことが、私の支えになりました。制度を使うことは、賢くしなやかに生きることやと思っています。
私立を諦めないために
月収20万のシングルマザーが、子ども2人を私立大学に進学させた話——。
私がやったことをまとめると、こうです。
1. 制度を徹底的に全部調べた(大学無償化・給付型奨学金・自治体の支援)
2. 家計を教育費最優先に設計した
3. 収入の柱を増やすことを常に意識して働いた
どれも、特別な才能がなくてもできることです。ただ、知っているかどうか、動けるかどうか、の差やなと思います。
これまでのシングルマザーと、今の生き方や育て方は、時代も背景も制度も違います。今は使える仕組みが確実に増えています。それを最大限に活かすかどうかは、あなた次第です。
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「私立なんて無理」と思っているあなたへ
「うちは私立無理」と思っていた私も、同じことを思っていました。でも、諦めなかった。
完璧な計画があったわけでも、余裕があったわけでもない。ただ、調べて、削って、増やす努力をコツコツ続けた。それだけです。
お金がないから無理、ではなくて、「どの制度が使えるか」を確かめてから判断しても遅くない。大学無償化・給付型奨学金・自治体の支援——これらを組み合わせれば、私立進学の実質的な負担はぐっと下がります。
どうすれば実現できるか——その問いを手放さなかったこと。それが、一番大きかったと今は思っています。
奨学金のことがよくわからない、制度の申請が不安、一人では難しいと感じている方は……ひとりで抱えなくていいです。
学校のキャリアカウンセラーでも、お住まいの地域のひとり親支援相談窓口でも、まず話してみてください。話すことで、霧が晴れることがあります。
自分を後回しにしているあなたへ——子どもの未来に投資しようと決めたあなたの選択は、間違っていません。
あなたの子どもの「やりたい」を、諦めさせないで、と願います。